「自己主張」と「わがまま」
子育て相談に、「自己主張が激しく、このままでは、わがままになってしまうのではないか?」 というご相談が、多く寄せられています。
特に、自己主張の激しくなる、1歳〜3歳代は、なんでもかんでも自己主張してくる時期ですから、対応に困ってしまうことも多いと思います。
その中には、「わがまま」と思えることもあると思いますし、時には、泣いて暴れて、激しいかんしゃくや、自己主張をすることもあります。
また、大人側としても、子どもの言っていることが、「自己主張」と思うか、「わがまま」と思うかで、大人側の気持ちも違うと思います。「自己主張」と思えば、対応できることでも、「わがまま」と思うと、イライラしたり、心配になってしまうこともありますよね。
「自己主張」と「わがまま」
「自己主張ができる」というのは、自分の気持ちや考えを、表現したり、相手に伝えることができることです。
何でもかんでも自分の主張したことが通ると思い、いけないことでも、けじめがなく自分の意見を主張することは、「わがまま」だと思います。
また、相手の気持ちを考えず、自分の意見を押し付けたり、自分の意見を押し通すことで、相手の気持ちを傷つけたり、相手の権利を踏みにじったりすることも、「わがまま」だと思います。
自己主張がうまくできるようになるには、
- 「いいこと」と「いけないこと」を自分で判断し、いけないことは、自分をコントロールして、「ガマン」することができる
⇒ 抑制力 - 自分が主張することで、相手がどう反応するのか、また相手は、どういう気持ちになるのかを考えることができる
⇒ 人の気持ちを考える力(人を思いやる力) - どういう風に言えば、うまく自分の気持ちを伝えることができ、相手が自分の考えを受け止めてくれるのかをしっかり考えられる
⇒ 表現力
この上記3点の力も必要になってきます。
これらの力は、幼児期は、まだまだ学んでいる最中です。ですから、幼児期の自己主張は、うまくできなくても当然。自分の気持ちを伝えるための『練習時期』だと思っていいと思います。
時には、かんしゃくになってしまったり、暴れたりしてしまうことがあるかもしれないし、「わがまま」と思えることも多いかもしれないですが、それは、「わがままになってしまった」のではなく、これから先、うまく自己主張ができるようになるためのステップだと考えて、対応してあげられるといいですね(*^^*)
1歳〜3歳代の自己主張について
1歳〜3歳代は、自分の気持ちを言葉や態度で表現し始めたばかり。
自分の気持ちを表現する方法が未熟なために、うまく伝えられず、かんしゃくを起こしたり、泣いて暴れることも多いし、大人からしたら、意味のわからないことで、怒っているように見えることもあると思います。
「いいこと」、「いけないこと」だって、まだまだ身についていなくて当然の時期なのだから、「わがまま」と思えることが多くても当然です。
子どもは、一度教えれば簡単に理解できるわけではなく、何度も繰り返し伝えてもらうことと、いろんな経験の積み重ねで、 いろんなことが理解できたり、いいこと、いけないことも少しづつ理解できるようになります。
対応が大変なことも多い時期ですが、でも、この時期の自己主張は、とても大事です。
大人に、どう対応してもらうかで、「自分の気持ちをうまく伝える力(表現力)」や、また、「ガマンする力(抑制力)」が身につくかなども違ってきます。
この時期の自己主張を大人の強い力で、押さえつけ過ぎてしまうと、
「消極的でガマンしすぎる子」に
自己主張や子どものやる気を認めず、なんでも親がやってあげていれば、
「意欲のない子」に
子どもの言う通り、何でもかんでも、親がいいなりになっていれば、
「わがままな子」に育ってしまうのです。
この時期に、しっかり親に対応してもらうことと、お友達などまわりの環境で、いろんな経験をしていくと、少しづつ、うまく自己主張ができるようになってきます。
1〜3歳時期の自己主張の時期を過ぎてくると、「ガマンする力」や「人を思いやる力」や「表現力」もグンと成長していきます。
自己主張できることがなぜ大事なのか?
「自己主張」ができる子というのは、自分の好きな遊びをじっくり楽しむことができ、積極的に友達と遊ぶことができます。友達と仲良く遊ぶためにも必要な力です。
また、自己主張ができる子は、何事にも積極的で、好奇心旺盛です。
「人を思いやる力」が育っていくためにも、「自己主張」は必要です。
もちろん、「ガマン」も必要ですが、自分に「ガマン」ばかりしている子というのは、本当の意味で相手を思いやることはできません。大人でも、自分がガマンばかりして、苦しい時、つらい時、悲しい時は、相手を思いやる余裕なんて、ないですよね?
保育園でも、年中さん、年長さんぐらいになると、しっかり「自己主張のできる子」というのは、お友達にも人気があり、いろんな意欲にあふれていました。
大人になっても、ちゃんと相手のことを考えた上で、しっかり自分の意見を伝えることができる、ということは、すばらしいことですよね。
自己主張がしっかりできるようになるために
自己主張がしっかりできるようになり、「自分の気持ちをうまく伝える力(表現力)」や「ガマンする力(抑制力)」が身につくためには、家庭で、自己主張をしっかり受け止めてもらい、自分でやりたいという「やる気」を認めてもらうことで、自分の気持ちをうまく表現する方法が身についたり、やる気や意欲が生まれます。何でも親が先回りしてやってあげていては、子どもが「自分でやりたい」と思う意欲が育ちません。
それに、やってもらうのではなく、「自分が努力してがんばること」「やりたいことを達成した喜び」を経験することだって必要です。
そして、「いけないこと」「ダメなことはしっかりダメ」と、けじめをつけて対応してもらうことで、「ガマンする力」などもついていきます。
物が豊富な時代、何でもかんでも子どもが欲しいと思うものを買い与えたり、例えば、静かになるから、と、けじめなく、一日中おやつを与えたり、「いけない」と思うことでも、子どもの思うとおりに、やらせていては、「ガマンする力」は、育たないし、いいこと、いけないことを自分で判断する力だって育ちません。
大事なのは、子どもの自己主張を理解してあげることと、いけないことはいけないと、しっかり「けじめ」をつけることだと思います。
また、子どもの自己主張を認めず、できないから、と何でも大人がやってしまったり、わがままを叱って、フォローをしなかったり、子どもの考えを否定したままだと、どんどん自己主張はできなくなってしまいます。
自己主張や子どものやる気は、しっかり認めて、できる限り、やらせてあげて見守ることと、例え「わがまま」と思えることでも、「〜がしたかったんだよね」、と一度理解を示してあげることが大切です。
自分を理解してくれているという安心感は、何より子どもにとってうれしいものだし、「いけないこと」だと理解できるだけの心の余裕も出てくるので、大人の話を受け入れやすくなります。その上で、「いけないものはいけない」と子どものいいなりになるのではなく、しっかり対応していくことが大切です。
しっかり、大人が毅然とした態度で対応していくことで、「わがままな子」に育つことはありません。
また、上手く自己主張ができず、怒ったり、かんしゃくになってしまった時は、うまく表現できない気持ちを「〜がしたかったんだよね」と認めた上で、どうすればよかったのかを教えてもらったり、言葉での表現方法を教えてもらうことで、少しづつ、怒ったり、かんしゃくを起こさずに相手に伝える方法が身についていきます。
また、同時に、相手の気持ちを伝えてあげることで、少しづつ、相手の気持ちにも気がつくようになっていくと思います。
相手の気持ちに気づくようになってくると、自分が主張したことで、どう相手が反応するのか、どういう伝え方をすれば、相手に受け入れてもらえるのかということも自然に身についていきます。
「自己主張できる力」や「ガマンする力(抑制力)」、「人を思いやる力」「表現力」が育つためにも、大人がしっかりと対応していくことと、いろんな経験の積み重ねが大切なのでしょうね。
最後に
自己主張をし始める時期や出方というのは、個人差がとても大きいです。時期が違って、4歳、5歳になってから、出してくる子だっているし、同じ時期に自己主張を出していても、子どもにより、自己主張の出し方というのは違います。性格だって、環境だって違うし、みんな違うのだから、当然ですよね。
ですから、他の子と比べる必要はありません。
大事なのは、自分の気持ちを出すことができているかどうか、ということと、それをどう対応してもらうか、ということです。
子どもが、将来的に、しっかり自己主張ができ、かつ、人を思いやれるやさしい人へと成長できるように、応援してあげたいですね(*^^*)
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